GORO Communication vol.120 〈ストレスの正体〉
<ストレスの正体>
現代の日本はストレス社会であり、仕事や人間関係など様々な要因によってストレスを感じる人が増加しています。
そして2020年から猛威を振るっている<新型コロナウイルス>の感染拡大も、多くの人に様々なストレスを 与えております。
ウイルス感染への不安や在宅勤務の増加、長期の休校、ビデオ会議疲れ、生活リズムの乱れなど生活様式の変化により今までと違う形のストレスが増加しました。
この様な「今まで経験したことのない事態」「先が見えない不安」は人間にとって 大きなストレスになります。
そして、そのストレス状態が続くと、人間の体には様々な変化が現れます。
<ストレスの生みの親! ハンス・セリエ博士のストレス学説>
<ストレス>という言葉は、元々物理学で使われており、外からかかる力による物質の歪みつのことを意 味していました。
ストレスという言葉が人に対して使われるようになったきっかけは、1936年にカナダの生理学者であるハンス・セリエ博士が<ストレス学説>という論文で初めて医学用語として発表したことによるものです。
博士は<外部環境からの刺激によって引き起こされる生体内の変化した状態>、この反応は、生体にとってストレスに適応しようとするための反応であることから<全身適応症候群>と呼ばれています。
博士は 「体にとって有害な刺激」が加わると共通して起こる反応なのではないかと考え、寒さや暑さ、外傷、出血、精神的恐怖など様々な体にとって不快な刺激(ストレッサー)により同様の反応を起こすことを発見したのです。
<ライフイベントとストレッサー・社会適応評価の数量化>
次の表は、アメリカのホームズ博士が考案した生活上のストレスを表し、日常の出来事に遭遇して心が乱れ、元気を取り戻すまでにかかった時間を調べて点数化し、順に並べたものです。
1年間で合計点数が 300点を超えると病気にかかる危険性が高くなると考えられ、150点以下であれば生活上の変化は少なく、ストレスにより疲弊する危険性は小さいと言えます。
この様に生活の変化が激しいほど行動パターンを変動させ、健康にも影響を及ぼします。
この評価表の数量は一つの基準値として捉え、ご自身に置き換えながら参考にしてみるのも良いでしょう。
私自身も11月25日の事故以来6か月振りの原稿作成となりました。
全治3ヶ月の自己診断は甘く、6ヶ月が過ぎ少しずつ回復の見通しが見えて来ました。
私もこの表を参考にすると210点のスコアです。やはり安全地帯ではありませんでした。
頑張り過ぎや、生活上の激しい変化、ストレスをなくす工夫を心がけてください。
#健康管理士/予防医学刊行物参考
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